最近健康や美容に気を使う人たちからの注目が集まっているラム肉。
そんな羊肉にはいくつか種類があることをご存知でしたか?羊肉=ラム肉、というイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、実はそれだけではありません。
また、ラム肉にも牛や豚のような部位があり、カットの仕方によっても種類が分かれます。そしてそれぞれの肉質や適した調理法は異なります。ラム肉といえばジンギスカン、だけではないのです。
そこで今回は羊肉の種類とラム肉の各部位の特徴についてご紹介していきます。
羊肉の種類
羊肉には大きく分けてふたつの種類があります。
ひとつ目の種類はラム
これは生後12か月未満の子羊のお肉のことを指します。
ラム肉はジンギスカンにも使われているので、聞いたことのある方も多いかと思います。
肉質はやわらかく、臭みやクセも少ないためとても食べやすいお肉として人気があります。また、健康や美容に良いとされる栄養素が豊富なので、ラム肉は近年注目を集めています。
もうひとつの種類はマトン
こちらは生後2年以上の成羊のお肉です。
マトンはラム肉に比べると肉質はかたく、羊肉を食べ慣れている人が好む傾向にあります。
マトンといえば臭いというイメージが強いのですが、今はかなり改善されています。
昔は鮮度管理が適切ではなかったのでマトンの質が落ちやすく、そのせいで臭みを感じることがとても多かったのですが、今は鮮度管理の質も上がり、昔ほど臭みを感じにくくなりました。
他にも「ホゲット」という種類も!
ちなみに、ラムは生後12か月未満のお肉、マトンは生後2年以上のお肉ですが、ラム以上マトン未満の羊肉を指す言葉もあります。それはホゲットと呼ばれていますが、日本では輸入の際にはマトンとされてしまうのでほぼ流通していません。羊肉の主な生産地であるニュージーランドやオーストラリアで見られます。
ラム肉の部位その1:ロース
ラム肉の中でも最もやわらかく、上質といわれる部位です。ラムの肩から腰あたりのお肉で、カットしていない肋骨付きのものは「フレンチラック」という種類に、フレンチラックを肋骨ごとに厚くカットしたものは「ラムチョップ」という種類に分かれます。ラムチョップは聞いたことのある方もいるのではないでしょうか。ラムチョップのチョップは「切る」という意味です。
ラム肉のロースは様々な種類の香辛料や果物に漬け込んでから焼くと臭みはほぼ感じなくなりますし、下味も付けられるのでおすすめです。
ラム肉の部位その2:肩ロース・肩肉
ラム肉のロースの肩側の部位を指します。肩肉とは別の種類です。こちらもロースほどではありませんがやわらかい肉質で、食べやすいお肉です。脂肪が程よくついており、ラム肉特有のうまみを感じられます。ジンギスカンにも使われますし、厚めに切ってステーキとして食べるのにも向いている種類です。
同じ肩が付くお肉ではありますが、ラム肉の肩肉は部位が小さいため首や腕なども含めた総称として呼ばれることもある種類です。
ラム肉の部位その3:バラ
ラム肉のバラと聞いてもなじみが薄いかもしれませんが、ラム肉にも牛などと同じようにスペアリブがあります。部位は肋骨のおなか側に位置し、ジューシーで食べ応えのある種類です。ジンギスカンに使われることはほぼないため、ラム肉の中でもややなじみの薄い種類です。
ラム肉の部位その4:もも
ラムの後ろ脚のお肉です。こちらも脚のいくつかの部位を総称して、もも肉と呼ぶ場合があります。ラム肉のくさみは主に脂肪に含まれているのですが、もも肉はラム肉の中では脂肪の少ない種類なので、ヘルシーで臭みも感じにくい部位です。ほぼ赤身のためあっさりとした種類のお肉なので、初めてラム肉を食べる人にぜひ食べてみてほしいお肉です。
もも肉の中でもすねにあたる種類のお肉はカレーやシチューなどの煮込み料理に適しています。
まとめ
今回は羊肉の種類とラム肉の各部位の特徴をご紹介してきました。
ここまでの内容をまとめると以下になります。
- ラム肉とは羊肉の種類のひとつで子羊の肉を指す、ほかにはマトンやホゲットと呼ばれる種類がある
- ロースはラム肉の中でも特にやわらかく、フレンチラックやラムチョップなどがある
- 肩ロースはロースの肩側のお肉、肩肉は筋肉が多くラムの中では癖のあるお肉
- バラ肉はスペアリブがある、ラム肉の中では脂が多め
- もも肉はほぼ赤身で臭みが少ないのではじめて羊肉を食べる人にもおすすめ
羊肉といえばラム肉がまず候補に挙がりますが、マトンも羊肉のうまみが詰まった魅力的なお肉です。日本ではまだまだ牛や豚に比べると羊肉は一般的ではありませんが、質の良い羊肉もどんどん増えていますし、それぞれの部位ごとにおいしい食べ方もあります。
まだジンギスカン以外で羊肉を食べたことがない方も、ぜひこれから挑戦してみてください。